ソフトエレクトロニクスや医療用ゲル、耐久性のあるコーティングに至るまで、現代社会を象徴するソフトマテリアルの多くが石油由来の原材料から合成されており、それらの廃棄に関して環境負荷が懸念されています。一方で、自然界には未利用の代替素材が数多く存在します。例えば、陸海に生息する動植物を構成する天然高分子は、長い進化の中で洗練された機能的な構造を有し、かつ大量に手に入る持続可能な素材であり、採取元の生物種、部位、さらには季節によって変化する実に多彩な特性を備えています。
本研究プラットフォーム「天然高分子の個性を引き出すソフトマテリアル創製プラットフォーム」では、こうした天然ポリマーが持つ独自の可能性を引き出すための基礎研究を主眼としています。多くの天然由来素材を用いたソフトマテリアルは、単一組成で設計されていることが多いですが、本プロジェクトは異なるアプローチを採用し、それぞれの天然素材が持つ本質的な「個性」の融合を通じて、その最もユニークで強力な特性を解明し、最大限活用することを目指します。
例として、非常に強靭かつ柔軟性に富むハイドロゲル(主成分は水ですが並外れた特性を持つ材料)の開発や、海藻などの天然素材からの新材料開発に取り組んでいます。
将来的には、高齢者の健康寿命を伸ばすための人工軟骨として機能する強靭な自己修復ゲルや、環境を感知して反応するスマート材料、生態系を保全しつつ行う農業や漁業向けの完全生分解性材料の作製など、次世代マテリアル科学に不可欠となる革新的な基盤技術を創出します。
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プロジェクトメンバー

研究分担者
University of Massachusetts Amherst
Department of Polymer Science and Engineering
Assistant Professor
