光は、生命科学研究を進める上で欠かせないツールです。蛍光を用いた顕微鏡での観察や、光で機能を発揮する分子を用いた細胞機能の制御などに用いられています。しかし、これまで生命科学で使われてきた光は、主に紫外〜可視光の限られた領域でした。この光は、蛍光観察や分子の制御などに便利ですが、生体を透過しにくいという壁があります。
そこで、本プラットフォームでは、生体分子と反応しにくい生体透過性が高い光を活用する新しい挑戦をします。すなわち、これまで利用が限られていた分子との相互作用が小さい波長領域の光(X線、近赤外線、赤外線、超音波)を活用することで、生体深部を観察する技術・生体深部を操作する技術の開拓に挑みます。具体的には、フォノンや電子などの特定の量子粒子と選択的に相互作用するターゲット分子を開発・合成し、新たな光生命科学を切り拓きます。
この研究は、HU VISION 2030が掲げる「Excellence(卓越した研究)」に貢献します。さらに、国際連携による研究展開を進め、成果を社会実装・医療応用へと広げることで、社会とともに未来を創る「Extension(共創)」を実現します。
この新しい光の利用により、体の奥で起こる生命現象をリアルタイムでとらえ、ヒト生体の細胞や組織を“光で操る”未来を拓きます。これらのテーマに取り組むことで、病気の早期発見につなげるとともに、より効果的で副作用の少ない病気の治療法を開発したいと考えています。

