キーワード:航空機レーザ、機械学習、炭素クレジット
日付(論文掲載日):2025年12月15日(発行日)
国際宇宙ステーションに搭載されたレーザー観測衛星GEDI(ジェダイ, NASA) は、地球上の森林の高さや構造を立体的に測る重要なデータを提供していますが、観測地点の座標位置に約10 mの誤差が残っており、高解像度衛星や航空レーザー(ALS)との比較で大きなずれが生じてしまうために、森林バイオマス推定の際に大きな誤差が生まれてしまうという課題がありました。
そこで北海道大学大学院農学研究院の加藤知道教授と東京大学大学院農学生命科学研究科の李瀚韬氏と広嶋卓也准教授、国立環境研究所(NIES)、米国ジョージメイソン大学の研究グループは、日本全国に整備されている 1 m解像度の地形データ(DTM、国土地理院) を使って、GEDI の位置をより正確に補正する方法を開発しました。補正には、ひとつひとつの観測点を調整する「ポイント補正」と、同じ軌道やビームでまとめて補正する「グループ補正」の2手法を用いています(図1)。
その結果、全国で約270万の観測点のうち 184万点の補正に成功し、特にポイント補正では位置のずれをほぼ解消できました。さらに、ALSで得られた樹高データと比較すると、樹高推定の精度が大幅に向上し、相関係数は 0.38 → 0.71 に改善しました(図2)。
この成果は、森林の吸収する炭素量を正確に把握するうえで重要であり、今後の森林管理や気候変動研究に大きく役立つと期待されています。
引用文献:Li H, Li X, Hiroshima T, Li X, Kato T, Hayashi M, 2025: Improving GEDI Geolocation Accuracy with Ultra-High-Resolution DTM Data in Japan, GIScience & Remote Sensing, 62(1), 2601327
ウェブサイトリンク:https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/15481603.2025.2601327#abstract

